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五つの罷免騒動ドキュメンタリー=国会、上院会議など収録

 8月31日に罷免が決まり、失職したジウマ・ルセフ元大統領の罷免騒動について五つのドキュメンタリーが発表された。
 その内の一つを制作した、ミナス・ジェライス州出身のドキュメンタリー制作者、ペトラ・コスタ氏が率いるチームは、国会や大統領公邸での撮影も行った。同チームは撮影に500時間掛け、一連の罷免騒動から罷免反対運動なども撮影した。コスタ氏は「私達が広報映画をつくっていると考える人がいるのは気に入らない。これは純粋に歴史を記録した映画だ」とした。
 同様の訴えはマリア・アウグスタ・ラモス氏からも聞かれた。ラモス氏は罷免賛成派、反対派によらず、様々な立場の人から取材し、ドキュメンタリーを制作した。
 また、アナ・ムイラエルチ氏、セザール・シャルローネ氏、ロー・ポリチ氏は三人でドキュメンタリーを制作した。三人の作品は汚職疑惑をジウマ元大統領側の観点で取り上げた。
 ゴイアス州出身のアジルレイ・ケイロス氏は、ブラジリアの市民や、自身の出身地である衛星都市セイランジアの市民に罷免騒動について取材をし、一般市民の声を集めた。
 罷免騒動のドキュメンタリーを最初に制作したのはリオ出身のドグラス・ドゥアルテ氏だ。ドゥアルテ氏のドキュメンタリーは罷免騒動が下院で取り上げられるか否かの段階からを扱っており、当初は罷免そのものを扱うよりも、「過激な政治家達」に焦点を当てて撮影を開始している。
 上院ではPTがドキュメンタリー制作を支持しているとの声も上がっているが、ドゥアルテ氏のドキュメンタリーは「リオ・フィルム」から30万レアル支給され、ケイロス氏は連邦直轄区政府の文化振興基金から支給を得ている。
 ペトラ氏は自分の作品は企画者が全額支払っているとし、ラモス氏も自費で制作している事を明かした。ラモス氏はスポンサーを探す意向だが、ルアネー法を申請するつもりはない。ムイラエルチ氏らのグループも、自分達の懐から全額を出しているという。
(2日付フォーリャ紙による)