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パラリンピック=開会式の予定一部公表=人間性など強調するものに

会見でのマルセロ・パイヴァ氏(Rio 2016/Gabriel Nascimento)

会見でのマルセロ・パイヴァ氏(Rio 2016/Gabriel Nascimento)

 7日午後5時半から始まるパラリンピックの開会式について、その一部が2日に公表された。
 開会式のセレモニーを担当するデザイナーのフレッジ・ジェリー氏らを迎えた会見では、種々の困難を乗り越えてきた各選手の歴史と彼らの持つエネルギーを会衆に伝える事に焦点を合わせる事や、ソチでの冬季パラリンピックで銅メダルを獲得した米国のアミイ・パーディ氏が、約45分に及ぶパフォーマンスを見せてくれる事などが発表された。
 サンバも取り入れたパフォーマンスを準備中だというアミイ氏は、米国とリオデジャネイロ間を何度も往復し、懸命に練習しているという。
 ジャーナリストのマルセロ・ルーベンス・パイヴァ氏らと共に会見に臨んだフレッジ氏は、「事故の後にパラリンピックの選手にまでなった人々を見る事は、『克服』の最良の実例といえる」と表現した。
 開会式のテーマは「皆がハートを持っている」で、振付師や芸術家ら500人の専門家と2千人のボランティアが二つの舞台で繰り広げる演出の司会は、フェルナンダ・リーマ氏とマルセロ氏、マルコットのトムが務める。開会式には176カ国から来た何千人もの選手達が参加する事は言うまでもない。
 『フェリース・アノ・ヴェーリョ』の作者として知られるマルセロ氏は「開会式のセレモニーは他者への寛容と尊重の最大のシンボルだ」と強調。同氏自身も、20歳の時に滝で潜水をしようとして事故に遭い、下半身不随となったという経歴を持っている。
 同氏はまた、「五輪の開会式は開催国の歴史などを盛り込む事が義務付けられているが、パラリンピックの場合はこういった拘束がない。我々は人間性や人としての条件、感性、困難、連帯、愛、勇気といったものに焦点を当てて開会式の準備を進めている。そういう意味では、五輪よりももっと人間味の溢れた、創る側にも魅力たっぷりのセレモニーになるはずだ」と力説した。
 マルセロ氏は、「ブラジル国旗と選手団が入場する時には、涙が溢れるくらい感動するはずだから、ハンカチを用意しておいた方がいい」とし、人々の心に訴える開会式になる事を約束した。(リオ五輪公式サイトより)