4日、サンパウロ市パウリスタ大通りで、反テメル大統領の大規模なデモが行われ、参加者たちが大統領を新たに選ぶ再選挙を求めた。5日付伯字紙が報じている。
8月31日のジウマ前大統領の罷免当日から、労働者党(PT)支持者や労働組合員を主体とした反テメル・デモが連日のように行われているが、4日に行われたものは事前に開催が予告されていたもので、多くの参加者がパウリスタ大通りに集合した。
同大通りのサンパウロ美術館(MASP)前に集まった集団は、パラリンピックの聖火リレー後の午後6時頃からコンソラソン駅方面にむかって行進しはじめた。一行は口々に「フォーラ(やめろ)、テメル」「ジレッタス・ジャー(すぐに選挙を)」と叫びながら、レボウサス大通りを経てラルゴ・ダ・バタタまで進んだ。
行進そのものは穏便に行われたが、デモ参加者が解散後の午後9時頃、ファリア・リーマ駅で参加者同士の押し合いが起き、一部が路上のゴミに火をつけたりする光景も見られた。
軍警は催涙ガス弾や高圧の水を撒くなどして事態収拾をはかる一方、木材や石、鉄棒、マスクなどを持っていた9人を逮捕した。
このデモを呼びかけた人のひとり、ホームレス労働者運動(MTST)のリーダー、ギリェルメ・ボウロス氏は「テメル氏は〃40人位しか集まらない〃と言っていたが、10万人は集まったじゃないか」と語った。中国滞在中のテメル氏は抗議行動について「国の少数派がやっていること」と問題にしていなかった。正式なデモ参加者数は判明していない。
また同じ頃、リオのコパカバーナ地区でもデモが行われ、8千人あまりが参加した。ここでは、エスタード紙の取材班の車が襲撃を受けるなどの被害があった。
また、パラナ州クリチーバやバイア州サルバドールでも同様なデモが行われた。
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