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サンパウロ州警察=盗難自転車に関する情報登録=色やサイズ、メーカー、シリアルナンバーも

 サンパウロ州保安局が7日、増加する自転車盗難事件の抑止のため、盗難自転車に関する情報の登録を始めた。自転車の盗難被害は、自転車専用道路や専用レーンが拡大し始めた2014年から37%増えている。
 サンパウロ州保安局長のマージノ・アウヴェス氏が州の官報に掲載したところによると、盗難自転車や押収自転車の登録の際は、車やバイクといったエンジン付きの乗り物同様、メーカーとサイズ、色、シリアルナンバーの情報が必要だ。
 盗難自転車の情報は、地区内を巡視する軍警達が、盗難された疑いのある自転車に乗っている人物を尋問する時などに利用され、元の持ち主への返還が容易になる。同局長は8月に登録システムに関する構想を発表した際、「自動車ならエンジンのフレームに刻まれた番号で検索するようなものだ」と語っている。
 盗難報告記録が完成すれば、シリアルナンバーなどにより、警官が押収したりした自転車が盗難品か否かを容易に見分けることが出来る。各地区の警察署にある押収自転車の登録は、2カ月以内に行う事になっている。
 サンパウロ市自転車協会によると、サンパウロ市内の警察署に押収されている自転車は約3800台ある。同協会のダニエル・グース会長は、今回始まった自転車登録について「システム化された記録は便利だが、それが盗難事件の増加を抑えるような影響を与えるかはまだ判断できない」と慎重な見解を示した。
 グース氏は先週、盗難自転車登録について、保安局長と会合を持ち、登録システムの構築と、登録作業を見守り、他の解決策について話し合うためのグループの創設について話し合った。
 「登録しただけでは盗難が減るような影響はなく、登録内容の質の向上も起きない。登録システムが出来た事で自転車運転手に対する検問などが増える事も望んではいない。そういう意味で、このような作業には一般市民も参加する事が大切なんだ」と語った。(8日付エスタード紙より)