亜国出身の映画監督ロベルト・フェルナンデスさんが、ブラジル被爆者平和協会の森田隆会長に焦点を当てたドキュメンタリー「オ・セニョール・モリタ」を制作した。広島、長崎をテーマにした「1945年8時15分」(2012年、78分)、「1945年11時2分」(14年、30分)に続く3作目の自主制作映画となる。
「60歳で平和活動を始めた森田さん。90を越える高齢となっても、なお活発に行動する姿に感銘を受けた」とし、単体での撮影を敢行した。同作には被爆体験や平和活動を31分間のフィルムに収められている。
また平和を望む気持ちは共通の願いだ。ロベルトさんは原爆と同様、原子力エネルギーに対する危機感も口にする。映画を通じ、「日本では震災の原発事故で苦しむ人もいる。非常に危険であることも訴えたい」。
5月にはリオの国際映画祭「第6回ウラニウム・フィルム・フェスティバル」でお披露目した。被爆者協会の盆小原国彦副会長が同行し、同氏からも称賛を得たという。
サンパウロ市でも上映会を行なう。17日午前11時からショッピング・フレイ・カネッカのイタウ映画館(Rua Frei Caneca, 569)にて。
「退職した後でも新しいことに挑戦できる。年齢は関係ない。遅すぎることはない」との願いを込め、「若者を始め、あらゆる世代に平和活動についても届けたい」と話した。
なお21日午後7時には、サンパウロ州シダーデ・チラデンテス市の文化センター(Rua Inacio Monteiro, 6900)でも上映会を開催する。
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