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ソブラジーニョ=水力発電所ダムが底をつく=水不足で海水の使用も考慮

 フェルナンド・コエーリョ・フィーリョ鉱山動力相は14日、国内2位の貯水量を誇るソブラジーニョ水力発電所ダムの貯水量が、北東部の干ばつにより今年12月までにゼロになる可能性を示唆した。15日付エスタード紙が報じた。
 バイーア州ソブラジーニョ市とカーザ・ノヴァ市にまたがる同発電所ダムの水不足は、サンフランシスコ川流域全体の問題でもある。昨年11月の乾燥期終了時の同ダムの貯水量は収容量の1・11%のみとなったが、12月に雨が降り始め、その危機を脱した。
 全国電力システム運営機構(ONS)の14日の発表によれば、北東伯最大の水瓶でもあるソブラジーニョ水力発電所の貯水量は全体の12%だという。ONSは9月のはじめ、同ダムの放水量を、国立再生可能天然資源・環境院(Ibama)が定めた1100立方メートル/秒という水準を下回る、700~800立方メートル/秒に減らす事を考慮していると報告していた。
 ONSの計算によると現在の放水量を維持し続けた場合、17年末の同ダムの貯水量はマイナス15%となり、未開水域(デッドボリューム)の水を使用することになるという。
 コエーリョ鉱動相は川の水量がさらに減少した場合、海水取水の可能性もあるとしている。
 また、セアラー州ペセン市に建設された石炭発電所のタービン冷却にも水が使用されるため、北東部の水不足は大きな問題となる。
 石炭を使う発電所では既に、タービン冷却のために海水を使う研究も進めているが、セアラー州政府はタービン冷却のために使用する水の供給量を減らすか、水の料金を高くする必要性がある事を認めている。
 鉱動相は、少雨で火力発電が増え、北東伯の電力会社の負債が急増中である事も明らかにした。