JICA日系社会ボランティア増員に合わせ、企画調査員として小林洋三さん(35、新潟)と市川勝洋さん(52、千葉)がサンパウロ出張所に赴任している。
6月末にブラジルに到着した新規のシニア、青年ボランティア51人を合わせ、現在の人数は86人。東京五輪正式種目に加わった野球、ソフトボールに加え、今年から剣道が新たに派遣され、料理などにも分野の幅が広がった。また今年は派遣開始から30周年の節目でもある。
2氏の着任はそうした案件に対応するため。モザンピークで隊員経験のある小林さんは日本語教師、スポーツ分野のボランティア対応と広報面を担当する。「日系社会との関わりは初めてだが、それぞれが仕事のしやすい環境づくりに努めたい」と話した。今年8月から2年の任期を予定する。
市川さんはマレーシア、南アフリカで勤務した経験があるという。11月末までと短期間の赴任だが、元日本語教師という経歴を踏まえ、「ブラジル日系社会について知れば知るほど興味がわいた。もっと深く入り込みたいと思わせる魅力がある」と印象を語った。
ブラジルに派遣される日系社会ボランティアは、短期を含めれば100人を超す大所帯となる。同席した佐藤洋史次長は「長期だけの安定した100人体制を目指す」と話し、30周年の関連事業にも意欲を示した。
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