世界の優れた芸術家に贈られる『第28回高松宮殿下記念世界文化賞』(公益財団法人日本美術協会主催)で、ブラジルの建築家、パウロ・メンデス・ダ・ロシャさん(87)が受賞に輝いた。オスカー・ニーマイヤーに続き、2人目のブラジル人受賞者となる。
ロッシャ氏は、コンクリートやスチールの素材の魅力を生かした、斬新な構造を特徴とする建築が有名で、大阪万博ブラジル館の設計も担当した。大阪に1カ月滞在した当時を振り返り、「私の人生の中で最大の冒険の一つだった。道頓堀に行ってよく飲んだ」と懐かしむ。
10月17日には東京の明治記念館で授賞式が行われ、翌日には鹿島KIビルで講演する。ロッシャ氏は「この賞は、個人としての私に対するものではなく、日本国民とブラジル国民との友情の記念のようなもの」として受賞を喜んだ。