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コロンビア=政府とゲリラが和平に合意=半世紀の内戦に終止符打つ=テメル「歴史的瞬間を共有」

和平合意文書署名式で握手するコロンビアのサントス大統領(左)とFARC司令官ロンドーニョ氏(右)(JUAN PABLO BELLO/SIG)

和平合意文書署名式で握手するコロンビアのサントス大統領(左)とFARC司令官ロンドーニョ氏(右)(JUAN PABLO BELLO/SIG)

 52年に及ぶ内戦状態の終結のためコロンビア政府と、ラテンアメリカ最大規模を誇るゲリラ集団コロンビア革命軍(FARC)が26日、同国の都市カルタヘナで和平合意文書への署名式典を行ったと26、27日付ブラジル現地紙・サイトが報じた。
 式典では最初に内戦の犠牲者25万人への黙祷が捧げられ、コロンビアのファン・マヌエル・サントス大統領とFARCのロンドーニョ司令官が合意文書に署名した。
 署名の後に演説を行ったロンドーニョ司令官は「我々は和平を推進するために生まれ変わる。FARCの名において、これまでの戦いで引き起こされた全ての痛みに対して真摯に許しを請う」と語った。
 続いてサントス大統領が演説し、「今回の和平合意は単に政府とゲリラ間が合意した事実に留まらない。コロンビア国民は国家の発展を妨げる、いかなる内戦も望んではいないと強い意思表示をした。国民はこれで恐怖の夜から開放された。コロンビア大統領として、FARCに対し伝える。民主主義へようこそ!」と語った。
 署名式典には、潘基文国連事務総長、米国ケリー国務長官の他に、キューバのラウル・カストロ議長、ベネズエラのマドゥーロ大統領、アルゼンチンのマクリ大統領等、ラテンアメリカ各国首脳も参加して行われた。出席者は式礼に則り、全員白い服を着て参列した。
 ブラジルのミシェル・テメル大統領(民主運動党・PMDB)は、「ブラジルはこの歴史的瞬間をコロンビアと共に共有する」という祝福の声明を発表した。ただし、今は内政に専念との理由で出席せず、ジョゼ・セーラ外相を代理派遣した。同外相はコロンビアが和平を実現した事で両国協力関係はさらに発展すると語った。
 サントス大統領は、多くの各国首脳が和平合意文書署名式典に参加した事は、和平合意達成の重要さを物語っているとした。
 今回の合意は10月2日の国民投票で正式に承認される見通しだ。