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テメル大統領、今月中旬訪日か=複数日本メディアが報道=11年ぶり、両国関係重視?

G20杭州サミット時に最初の首脳会談をしたテメル大統領と安倍総理(Foto: Beto Barata/PR)

G20杭州サミット時に最初の首脳会談をしたテメル大統領と安倍総理(Foto: Beto Barata/PR)

 テメル大統領が今月中旬に日本を初訪問する方向で調整していると複数の日本メディアが報じた。2013年と15年にジウマ前大統領は公式訪問を予定していたが、内政混乱を理由にいずれも直前にキャンセルした。今回実現すれば、ブラジル大統領の日本への公式訪問は、05年のルーラ元大統領以来、11年振りとなる。大統領正式就任から1カ月余りのタイミングで、さっそく訪日日程を模索しているのであれば、両国関係を最重要視している証拠ともいえそうだ。

 ジウマ前大統領の罷免を受け、テメル大統領は副大統領から昇格する形で8月31日に就任したばかり。その直後に開催された中国でのG20杭州サミットで初外遊を果たし、そのときに安倍首相との間で首脳会談を行ない、二国間の関係強化を確認していた。
 同会談では、両国が重要なパートナーであることが確認され、二国間の経済関係強化や、国連安保理改革など国際場裡における協力等に関し、意見交換が行われた。
 朝日新聞5日付電子版の報道では、ブラジル政府関係者からの取材で、大統領の訪日目的を「経済再建を最優先課題に掲げており、貿易促進や投資拡大を呼びかける考え」と説明し、「18~20日ごろの訪日を予定。天皇陛下や安倍晋三首相との会見のほか、日本企業関係者との会談も計画している」と報じた。
 また、共同通信4日付けの報道では、日本政府関係者からの取材で、「今夏のリオデジャネイロ五輪開催を踏まえ、2020年東京五輪・パラリンピック成功への連携を確認。日本からの原発輸出推進など、経済分野での協力深化も図る」との日本政府の意向に言及した。
 本紙が在ブラジリア日本国大使館に確認したところ、「テメル大統領が公式訪問する方向で調整されているが、日程はまだ白紙状態だ」とのコメント。会談内容についても「公式訪問が確定していない以上、言明できない」とした。