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ブラジル郵便=職員が内通しての詐欺発覚=被害総額は2年で1億レアル超

一斉摘発の報が入った14日もサンパウロ市内の郵便局は通常通り営業していた

一斉摘発の報が入った14日もサンパウロ市内の郵便局は通常通り営業していた

 サンパウロ州の連邦警察は14日の午前、サンパウロ市とその周辺都市圏で、郵便局職員を巻きこんで2年に渡って行われた詐欺組織の摘発作戦を開始したと、14日付現地サイトが報じた。
 サンパウロ市の第5刑事裁判所が出した令状は9件の逮捕又は強制出頭、19件の家宅捜索令状で、警察官100人が動員され実行に当たった。捜査は郵便局の助けも得て行われた。
 詐欺は、犯罪組織に内通していた同職員が、利用者からの手紙や小包の受け取りの際に計量結果を偽り、課金表を偽造し、嘘のデータを打ち込むことで、発送は郵便局がする形で、料金のみ偽造会社に流れる仕組みで行われた。
 容疑者の私有財産は凍結された。容疑者はそれぞれに、犯罪組織参加、贈収賄、犯罪組織形成の罪に問われ、量刑は1年~12年となる。
 郵便局側から警察に「内部職員が幇助して、配送システムを利用した詐欺が行われている可能性がある」との内通があり、15年6月から捜査が行われていた。2年間の被害総額は1億4700万レアルに上ると見られている。