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《ブラジル》統一地方選=依然進まぬ女性の政治進出=4分の1の自治体で女性市議がゼロ

 2日の統一地方選では、ブラジル全土5570市の23%にあたる1290の自治体で、1人の女性市議も選出されなかったと、14日付現地紙が報じた。
 これは選挙高等裁判所(TSE)のデータを元に記事にしたもの。前回12年の数値24%と比較した場合、若干の改善となった。また、女性議員数が過半数を占めた自治体は0・4%に過ぎなかった。しかし、9割近くの自治体は女性議員比率が30%以下という結果も出ている。
 女性議員の割合を増やすために、09年には、「各政党は立候者の男女比が、7対3以上に開いてはいけない」という法律が選挙法に加えられた。だが同紙の調べでは11%の政党がこれを守っていない。女性の政治参加について研究する研究者は「罰則規定がないから遵守されないのでは」としている。
 女性候補者は、政治資金や大物政治家の支援不足、TVキャンペーン時間の短さにも苦しんでいる。今年の選挙でも各政党は、男性候補者に女性候補者より30%ほど多くの選挙資金を投入した。
 今回の選挙では5万8千人の市議が誕生したが、その内女性は13・5%で、前回13・3%からほぼ横ばいだった。
 TSEはさらに、市議の57%は白人で、年齢層は40~44歳が最も多く、職業は市議(前職からの再選)、農業、公務員の順だったことも発表した。
 当選者の平均年齢は44歳で、52人が被選挙権を獲得したばかりの18歳だった。最も若かったのはセアラー州、セドロ市選出のアマリオ・ジュニオール氏(進歩党・PP)で、18歳と37日だった。