第38回念腹忌、第28回潔子忌、並びに第6回牛童子忌全伯俳句大会が10月16日、サンパウロ木蔭俳句会主催、朝蔭発行所後援で熟年クラブ連合会々館にて開催された。遠路南麻州ナビライやドイス・イルモンス、アシス・シャトブリアン、サンパウロ州奥地、サンパウロ市内並びに近郊、汎ソロから念腹師、潔子夫人、牛童子師を追慕する直弟子、孫弟子多数が参集した。新進の人も含めて39人が出席、俳句三昧の一日を楽しんだ。
午前10時に吉田しのぶさんの司会で始まり、念腹師夫妻、牛童子師、並びに先没句友の霊に対して厳粛な黙祷を捧げた。大会委員長の杉本絃一代理として吉田しのぶさんが、「念腹先生は百の句会を持っていて馬で行脚され、ご指導されていました。今日は俳句三昧の充実した一日でありますように」との挨拶があった。
寿和先生からは、「『九年母』誌創始者五十嵐播水先生の文章を読んで、89年以前から念腹先生との俳句交流がありました事に、深い感銘を受けました」との挨拶があった。
席題は念腹忌、潔子忌、牛童子忌、会場嘱目、当季雑詠(春季一切)が発表された。一般は5句投句5句選、代表選者は5句投句6句選、代表選者、一般もその内特選一句と発表された。
選句の後、昼食で句友と語らった。披講では一般選を田中美智子さん、伊藤きみ子さん、代表選者選を西山ひろ子さん、永田美知子さん、浜田一穴さん、寿和先生選を村上士郎さんが行なった。
総合点の特選賞は、第1位小原加代さん、第2位林とみ代さん、第3位永田美知子さんの諸氏にトロフィーが贈呈された。午後3時すぎ、無事に閉会した。
主催者は「兼題投句に今年も日本の俳誌『九年母』の誌友19人からご投句を頂き、優秀な成績を修めました事、大変素晴らしく又心強く厚くお礼申しあげます。誌友の皆様のご投句にご配慮を頂いたみやおか秀様に心よりお礼申し上げます。又北米の浜扶嗣子様、日本の「朝蔭」誌友、合わせて二十三人、国外よりご投句を頂きました。厚くお礼申しあげます」と感謝した。
祭壇には、念腹師と潔子夫人の他に6年前より牛童子師の遺影が並べられ、念腹師の掛軸もが掲げられた。黄菊とピンクの菊、ジキタリスの美しい花明りの中に熱帯の果実やウィスキー、青梅、最中も供えられ、大会の気運を盛り上げた。(杉本絃一さん筆の大会日記を元に記事化。作品は別途、俳壇に掲載)