国家電力庁(Aneel)が18日、CPFL社とバンデイランテ・エネルジア(BE)社、ゴイアス州のCelg社の電気代値下げを認めた。これにより、3社から電力供給を受けているサンパウロ州の沿岸、内陸の55都市とゴイアス州の電気代が今週末から値下がりすると19日付エスタード紙が報じた。
Aneelのロメウ・ルフィーノ総務理事は、ブラジル南部、南東部、中西部では値下がり傾向が続くだろうと述べた。
CPFL社の管轄のソロカバ市やサントス市などでは、産業用電力が30・22%、家庭用電力が19・47%下がり、グアルーリョスやモジ・ダス・クルーゼス市を含むBE社の管轄地域では産業用が28・64%、家庭用は19・52%下がる。Celgの管轄地域では、産業用が10・77%、家庭用が8・83%値下がりする。
エコノミストのルイス・カステッリ氏は、電気代の値下げは、インフレ抑制効果もあり、しいては今後の中銀の金利政策にも影響するとした。
値下げの主要因は、パラグアイとの国境のパラナ川にある世界屈指のイタイプ水力発電所の発電コストが水位上昇とドル安で下がった事だ。
雨不足に苦しむブラジル北東部では、11月より電気代が上がる見込みだ。その要因は、干ばつでサンフランシスコ川の水位が下がり、流域にある水力発電所の発電量が落ち、火力発電を行う事で発電コストが高まったためだ。
ブラジル北東部の電気代値上げに関してもルフィーノ氏は、「従来は水位低下によるコスト増を直接料金に反映させてこなかったが、今後の料金は現実的なものとなる」と語る。