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スペイン=一家惨殺事件の容疑者逮捕=ブラジルからの到着を待ち

 【既報関連】スペインの首都マドリッドから60キロの小さな村、ピオスで9月18日にブラジル人の一家4人の惨殺体が発見された事件の犯人として、スペインの司法当局が逮捕令状を出していた犠牲者の甥が19日にスペインに戻り、マドリッドの空港で身柄を拘束された。
 バラバラ殺人の犠牲となったのはパライバ州出身で39歳のマルコス・ノゲイラさんとジャナイナ・ジニスさん夫妻で、パライバ生まれで4歳の娘と、スペイン生まれで1歳の息子も幼い命を奪われた。
 19日に逮捕されたのは、マルコスさん達と同居生活をしていた事もあるマルコスさんの甥で、9月20日にスペインを離れてブラジルに戻っていたフランソワ・パトリッキ・ゴウヴェイア容疑者だ。
 同容疑者はパライバ州ジョアン・ペッソアの実家にいたが、スペインの検察当局が同容疑者を正式に起訴した事を確認した弁護士から、「逃亡したのではない事を証明する意味でも、ブラジルに逮捕令状が届くのを待つより、スペインで潔白である事を立証する方が良い」とのアドバイスを受け、スペインに戻る事を決めた。
 同件を担当する弁護士のエドゥアルド・デ・アラウージョ氏によると、本人は一切の容疑を否定しており、「ブラジルでは逮捕令状は出ていないのだから警官が同行する必要はなく、単独で旅行する事をスペイン当局が認めたら同国に戻る」という条件でパライバを離れ、レシフェとサンパウロ経由で帰ったという。
 パトリッキ容疑者は18日午後10時にサンパウロ市を発つ飛行機でスペインに向かい、19日朝、マドリッドの空港に到着。空港で待ち構えていた市警備隊員が身柄を拘束した。
 パトリッキ容疑者に対する逮捕令状は欧州と国際社会に向けたもので、9月22日に既に出ていたが、司法当局がその事を明らかにしたのは10月4日だった。同国ではこの間に、一家殺害は麻薬取引に関連したものや犯罪組織との関係で起きたものとの見解が否定され、パトリッキ容疑者による犯行との見方が有力になっていた。
 パトリッキ容疑者の弁護士は、同容疑者から聞いた話として、「マルコス氏の一家は頻繁に引越ししており、最後に引っ越した時は『後から迎えに来る』と言われただけで、新しい住所は知らされていなかった」と語っている。(19日付G1サイトより)