15日よりブラジル南部のリオ・グランデ・ド・スル(RS)、サンタカタリーナ(SC)両州では激しい雨が降り続いており、水害が発生している。相次ぐ被害の様子を18~20日付G1サイトが報じた。
RSで大雨の被害を受けた市は60余に達し、500世帯が住み慣れた家屋を離れている。
モンテネグロ市では同市最大の公立学校が休校となった。市営競技場は水の下に沈んだ状態だ。
サンタマリア市では17日以来行方不明になっていた農家のバウデニール・ゴメスさん(37)の遺体が、19日夕方に発見された。
サンセバスチャン・ド・カイ市は65%が水に浸かった。水が引いた地域では住民が帰宅し、家屋から土砂を取り除く作業を始めたが、水道も電気も復旧しておらず、作業は難航している。
雨の被害で19日より閉鎖、または部分閉鎖されている高速道は、RSの州道124、502、129、422、324、130、115、135、287号線と、国道116、290、470号線の計12線だ。20日午前10時半の時点では、通行再開のめどは立っていない。これらの道路では、路肩が崩れて土砂が路面を覆った。路面のひび割れ、陥没、冠水なども起きている。
SCでは暴風雨や降雹が続き、56市で被害が出た他、19日までに3人の死者が出た。16日に8歳女児が倒木で死亡し、3万5千人が停電被害に遭ったトゥバロン市では、再度の強雨に緊急事態宣言が出た。サンカルロス市では17日に農夫が落雷で死亡。19日にはフライブルゴ市で、降雹後に屋根に登った58歳の男性が屋根から落ちて死亡した。同州南部では学校が閉鎖され、計1万2千人の児童、生徒に影響が出た。また、バウネアリオ・リンコン市の海岸では、16日に天気津波が発生し、2台の車が海に引きずりこまれている。