ベネズエラの選挙管理委員会(CNE)は20日、野党が呼びかけているニコラス・マドゥーロ大統領罷免のための国民投票実施に必要な国民の署名集めを打ち切ると発表し、野党や国民の強い反撥を招いている。22~24日付のブラジルメディアが報じている。
CNEによると、五つの州で「署名に不備が多く見受けられる」との申し出があったため、今回の署名を最終的な締め切りである26~28日を待たずに打ち切ることにした、とした。この5州はいずれも、与党の社会主義統一党(PSUV)の知事の州だった。
また、今回の集計では選挙権を持つ国民の20%、つまり400万人分の署名が必要だが、同国の世論調査では、国民の62・3%が既に署名したと言われている。CNEの「署名に不備がある」との主張は、延々くり返されている。
そこで、野党連合で同国議会第一党でもある民主連合会議(MUD)は23日に非定例議会を開き、「ベネズエラ政府がクーデターを行っている」との声明を出した。同党リーダーで大統領選にも出馬したエンリケ・カプリレス氏も「憲法に従って欲しい」と抗議を行った。
この会議中も、政府支持のチャビスタたちが侵入をはかるなど、物々しい空気だった。
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