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国税収入=1~9月では7・5%減=経済活動回復の兆しあるも

 国税局が27日朝、9月の国税収入は947億7千万レアルでインフレ分を差し引くと昨年同月比8・27%減、1~9月の累計の9119億5100万レアルも昨年同期比7・54%減と発表したと同日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
 9月の税収減少幅は8月の10・12%や2月の11・53%より小さいが、9月の税収としては09年以降で最も少なく、1~9月の累計でも10年以降で最少だ。
 9月の税収と1~9月の累計は2年続けて減少中で、昨年来の景気後退の長期化や経済活動の回復の遅れを示す。
 この事は、サンパウロ州商業協会が05年にサンパウロ市に設けた納税額表示板(インポストメトロ)で、国税、州税、市税の総計が1兆6千億レアルに達したのが24日で、19日だった昨年より5日遅れた事からも見て取れる。
 国税局は、今年発効となったレパトリアソン法で国外の未申告資産の申告に伴う税収と罰金が401億レアルに達した事も発表しているから、昨年から今年の経済の落ち込みはかなり深刻だ。
 9月の工業生産は昨年同月比5・33%減、資産販売も同7・65%減で、ドル建ての輸入額も6・36%減っている。
 経済活動の停滞は、失業者増加と、それに伴う所得税や社会福祉関連の税収減少(9月は昨年同月比で14億2千万レアル減)も招く。27日の地理統計院(IBGE)の発表によると、7~9月の平均失業率は11・8%(1200万人が失業中)で、4~6月の11・3%比3・8%増、昨年7~9月の8・9%比では33・9%増だ。
 国税局ではいくつかの部門では経済活動回復の兆しが見えるとし、生産者や消費者の信頼感指数も改善し始めているが、テメル政権にとっては、年末時点の基礎的財政収支を議会が承認した1705億レアルの赤字という範囲内に収めるための舵取りが試される。