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ハロウィンよりも怖いブラジル流=11月2日のゾンビ・ウォーク

サンパウロ市でのゾンビ・ウォークの風景(Paulo Pinto/Fotos Públicas)

サンパウロ市でのゾンビ・ウォークの風景(Paulo Pinto/Fotos Públicas)

 ハロウィンは世界的に10月31日に行われているが、ブラジルではむしろ、この日から2日後に迎える11月2日の休日の方が、色々な意味で目立つ。
 11月2日の「精霊の日(ジア・ドス・フィナードス)」は「死者の日」とも呼ばれ、ブラジル国内いたる繁華街で、毎年恒例の「ゾンビ・ウォーク」が行われた。
 ハロウィンも、本来は幽霊と結びついたイベントだったが、いつしか「仮装」がメインのものとなりつつある。
 ブラジルでもハロウィンを楽しむ人々はいる。だが、むしろ、若い人たちの熱狂度としては「精霊の日」の方が盛り上がる。この日は、「亡くなった人の魂が帰ってくる」という、いわゆる日本におけるお盆みたいな意味合いがあるため、幽霊的なコンセプトがより明確なためだ。
 そのため、この日は、主に若者たちによる「ゾンビ・ウォーク」が行われる。仮装のおどろおどろしさに関して言えば、ハロウィンが可愛く見えるほどで、参加者たちはハリウッドのホラー映画も顔負けのマスクやメイクをほどこし、真昼間から町の中央部の大通りに大量に集合する。
 そこに、「遊ぶときはとことん凝り性」なブラジル人の気質がそのまま発揮され、ゾンビの演技は、表情や歩き方に至るまで、かなり堂に入っている。道行く人たちは、それが何かは理解しているが、それでも気味が悪くなるものだ。中には親子連れで参加し、ゾンビ一家になりきる人たちまでいる。
 ブラジルでスリルやエンターテイメント性を求めたいなら、ハロウィンよりもこの日の方が絶対に適切だ。