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ブラジル版センター試験Enem延期騒動=24万人の受験者に影響?=試験直前まで混乱続く=延期の日程が入試と重なる大学も

メンドンサ・フィーリョ教育相(Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil)

メンドンサ・フィーリョ教育相(Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil)

 ブラジル政府の憲法改正案や教育改革に反対する学生達が学校を占拠しており、5日、6日に予定されている国家高等教育試験(Enem)の実施が一部の会場では延期される問題で、延期日程の12月3、4日は、少なくとも全国13大学の入試日程と重なると3、4日付現地紙・サイトが報じた。
 2日にセアラー州連邦検察のオスカル・フィーリョ・コスタ検察官が出した、全国規模でのEnem開催延期請求は3日に棄却された。このため、役870万人に上る受験者は、予定通り11月5、6日に受験するグループと、12月3、4日に受験するグループに分かれる。
 12月3、4日のEnemと試験日程が重なる大学は、これまでに判明しているだけでも、パラナ州立ロンドリーナ、スル連邦研究所(ミナス州)、ロライマ州立大、パラー州立大、トカンチンス連邦学院、アマパー連邦学院、バイーア南州立大、サンタ・マリア連邦大、リオ・グランデ・ド・スル州連邦学院、リオ・グランデ・ド・スル州北東部大、リオ・グランデ・ド・スル州カトリック総合大、南部広告マーケティング大(ESPM Sul・リオ・グランデ・ド・スル州)の12校だ。さらにブラジリア大への入学資格に関わる、連続評価プログラム(PAS)の試験も12月3、4日に行われる。
 ブラジル教育省は4日、試験延期となる会場は全国364校で、影響を受ける受験者も、3日までの報道による19万1千人を大きく上回る24万304人と発表した。
 試験が延期される会場の一覧は、Enem主催の国立教育研究院(Inep)のサイトhttp://inep.gov.br/web/guest/homeで確認できる。
 1日に出されたリストには「学生に占拠されているから、試験は12月」と表示されていた学校の内、10校(8186人が受験)は「予定通り11月に実施」と修正されているので、受験者は再確認が必要だ。
 12月に延期された場合の会場は新たに選定される予定だが、試験会場を発表した後にそこを狙って学生の占拠が起きれば、12月の試験の直前にも混乱が起きる可能性がある。