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ブラジル人観光客=ポルトガルの美術館で彫像を倒す=修復可能と同国文化省が発表

 ブラジル人男性観光客が6日、ポルトガルの首都リスボンの国立古代美術館(MNAA)で、18世紀に作られた彫像を誤って倒して破壊したと、8日付現地紙が報じた。
 ブラジル人は、彫像と並んで写真を撮ろうとした際、後ろを確認せずに後ろ向きに歩き、警備員の警告も無視して歩き続けた結果、彫像に衝突し、倒して破壊してしまった。破壊されたバロック期の作品〃サンミゲル〃は、現在修復中だ。
 ポルトガル文化省のテレザ・ビザーロ広報官は地元紙の質問に、「事故直後の監査によれば、彫像は修復可能」と答えている。
 大天使ミカエルを模した像は、今年7月から、MNAA3階の葡国彫刻展示エリア内に展示されていた。MNAAは、今回の事故を詳細に調査する意向で、修復作業終了後は別の場所に展示する可能性も示唆した。
 サンミゲル像が置かれていたエリアは事故後に閉鎖され、彫像を倒したブラジル人の身元は公開されていない。
 MNAAは毎月第一日曜を無料にしており、事故の件も伏せていたが、別の訪問者がインターネットに壊れた像の写真を掲載し、「こうして毎月第一日曜を無料にして、美術に理解のない不届き者が入ってしまったからこんなことになってしまった」と書いたことで、人々の耳目を集め、事故がマスコミに知れ渡ることになった。