ブラジル保健省は8日、医師派遣政策「マイス・メジコス(MM)」の一環として、全国462の自治体に派遣するためのブラジル人医師1004人の募集を11日より行うことを発表したと、8、9日付現地紙・サイトが報じた。
新規募集の意図は、現在キューバ人の医師838人が務めているポストと、MMを辞めた166人の医師のポストを補充することだ。
医師達は応募の際、四つの配属希望地を選ぶ。各医師の配属先は、各人の経験や専門分野を考慮した上で決められるが、配属先が気に入らなかった場合は、15日以内に申し出れば配置換えが行われる。
今後の募集告知は、国内外で医師課程を修めたブラジル人医師を対象に、3カ月毎に行われる。
募集枠の4割に当たる400余のポストは、国内北東部にある223の自治体に拡散しており、その内の57のポストは州都勤務の予定だ。
連邦政府は今年9月、MMで働いているキューバ人医師の数を、今後3年間で1万1429人から7400人に削減していく方針を公表した。
リカルド・バロス保健相によると、キューバとの協約を担当する米州保健機構(Opas)との契約は、MMの定員全てがブラジル人で埋められるまで続く。同相は、「キューバ人医師の採用は当初より一時的な政策で、ブラジル人医師の採用が最優先される」と続けた。
MMは、契約期間内により条件のいい職を求めて離職する医師の多さにも悩まされている。
バロス保健相は、「11日に公布されるMM新規募集では、契約期間終了前に職を辞する場合は罰金を課すことも視野に入れている」とした。