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食後の血糖値は大丈夫?

 14日が「世界糖尿病デー」だったせいか、このところ、「血糖値スパイク」という言葉を頻繁に聞く。空腹時の血糖値が正常なため、健康診断では「正常」といわれるが、食後短時間に血糖値が急上昇した後、急速に正常値に戻るため、発見されにくい病気だ▼血糖値スパイクは通常の環境では発見しづらく、放置して動脈硬化が進めば、脳梗塞や心筋梗塞、癌、認知症などのもとともなる。罹患者は40~50代が多いが、血糖値スパイクを繰り返す内に血管が細くなり、20代で心筋梗塞を起こす例もあるから、若い人も安心できない▼食後1時間経った時の血糖値が140を超える場合は血糖値スパイクを起こしている可能性が高く、人によっては200を超える例もあるというから驚く。食後間もなく、急に集中力が低下したり、強い眠気や空腹を感じたりするのも血糖値スパイクの症状の一つかもしれないという▼血糖値スパイクは糖尿病の前段階とかではなく、病気そのもので、実験参加者20人中9人が血糖値スパイクを起こしていたとか。将来的に糖尿病や動脈硬化、循環器疾患を起こす可能性があると聞けば、戦々恐々となる人も少なくはないだろう▼だが、野菜から先に食べて食物繊維で腸壁をコーティングした後にタンパク質や脂質を含む肉や魚を食べ、ご飯やパンは最後にするというように食べる順番に留意すると血糖値変動は小さい。よく噛んでゆっくり食べる、3食きちんと食べる、食後は全身を軽く動かす、水溶性の食物繊維を摂って腸内細菌を活性化させてやるなどの工夫でも、血糖値スパイクや糖尿病への移行が予防できるという。毎日の心がけで我が身を守ろう。(み)