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10月も雇用喪失続く=信頼感指数も初めて低下

 労働省の全就労・失業台帳(Caged)によると、10月は正規雇用者が7万4748人減ったと25日付現地紙が報じた。
 正規雇用者減少は今年4月からペースが落ち始め、10月の数字も予想より良かったという声があるが、正規雇用者数減少は19カ月間続いている。1~10月の正規雇用者減少は75万1816人、直近12カ月では150万人に達した。昨年10月の正規雇用者は16万6668人、1~10月も81万8918人減だった。
 10月に正規雇用者が増えたのは商業の1万2496人のみで、残る部門は皆、正規雇用者数が減った。雇用喪失最多は建築土木の3万3517人で、同部門の正規雇用者は昨年同月の283万人から244万人に減っている。その他の部門も、サービス3万316人、農牧業1万2508人など、軒並み減った。
 8、9月は雇用が増えた製造業は、食品加工業と製靴業、機械製造の3部門で雇用が増えたものの、全体では5562人の雇用減となった。
 地域別で唯一、雇用増を記録したのは、サンタカタリーナ州と南大河州が牽引した南部の3266人だ。南東部は5万274人、中西部は1万4153人、北東部は7315人、北部は6272人の雇用減だった。ただし、アラゴアス州とセルジッペ州は、5832人と1932人の雇用増を記録した。
 正規雇用者の減少は、景気回復が思うように進んでいない証拠で、11月の消費者信頼感指数は前月比で3・3ポイント低下。テメル氏が大統領代行となった5月以降初の消費者信頼感指数低下は、期待したほど景気が回復せず、失業率上昇も続いている事などで国民の不満が募り始めた事を示している。
 現状への満足度は前月より1・1ポイント落ちて67・9、将来への期待度は4・9ポイント落ちて87・7になった。また、今後半年の経済全般に対する信頼感は、3~9月に32・2ポイント上がったが、10月は1・3、11月も4・1ポイント低下した。今後6カ月間の家庭の財政に対する信頼感は3・6ポイント、消費意欲も6ポイント低下している。