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家のローン不払い増加=不況反映し去年の3倍に

 景気後退(リセッション)長期化で失業者が増えたりして、家のローンの不払い増加と29日付エスタード紙が報じた。
 債務徴収を行う企業16社を束ねるGeoc研究所が2~11月に行った調査によれば、ローンなどの返済が遅れている人は3千万人おり、家のローン返済が30日以上遅れている人は15・2%いた。
 これは5・6%だった15年の約3倍で、経済調査研究基金のエドゥアルド・ジルベルスタイン氏は「不況で失業者が増え、労働市場が悪化すれば、家のローンの不払いや契約破棄が起きるのは当然」との見解を示した。家のローンの支払いの遅れは中流階級中心に見られているという。
 中銀が出した1~10月の負債に関する報告書によると、家のローンの支払いが15~90日遅れている例は2・5%増えたが、90日以上遅れる「債務不履行」は増減がなかったという。
 Geocの調査は支払いが30日以上遅れている例が対象で、中銀の調査とベースが異なるが、ローンの支払いが遅れる例が昨年より増えた事と17年の失業者はまだ増えるとの予想から、17年後半には家のローンでの債務不履行も増え始めるはずと見ている。
 Geocによると、家のローン以外で支払いの遅れが増えたのは、車や家などのコンソーシアム(8%)、電気、水道、電話、インターネット、ケーブルTVなどのサービス料(39・8%)、特別小切手や貸付などの個人融資(48・7%)、給与からの引き落としなど(25・5%)だ。クレジットカードや小売店のカード、車のローンの支払いの遅れは、58・2%、25・2%、19・2%に減った。クレジットカードや車のローンの不払いが減ったのは、消費者の利用が減った上に、カード会社や車の販売店の審査がより慎重になった事が原因だ。消費者達は支払い遅れの最大の理由として、収入の減少を挙げている。