ジョゼ・セーラ外相が11月29日、同月26日に亡くなったキューバのフィデル・カストロ前評議会議長の埋葬式に参加するためにハバナに旅立った。11月30日付伯字紙などが報じている。
セーラ氏は、南米でのボリバリズムの拡大をかねてから批判し、南米共同市場からベネズエラを除籍するよう働きかけるなど、反共産のイメージで知られている。
また、フィデル氏の後を継いでいるラウル・カストロ現評議会議長も、ブラジルでジウマ前大統領が罷免にあった際、「議会によるクーデターだ」と批判し、現テメル政権との関係も微妙なままだ。
フィデル氏が亡くなった直後、外務省はフィデル氏を「20世紀の国際政治のシナリオを作った政治家のひとり」と称しながらも、「南米が、痛みを抱えた対立と矛盾に満ちはじめるきっかけを作った」人物で、さらに「そこでは、社会の発展や正義の理想が人権問題と必ずしも調和しなかった」と評していた。
フィデル氏の葬儀は、キューバ国民向けには11月28、29日に行われていたが、遺骨の埋葬は今月4日に行われ、そこに各国の首脳が参加する。ブラジルからはセーラ氏に帯同し、ロベルト・フレイレ文化相も参加するが、テメル大統領は参加しない。