サンパウロ日伯援護協会傘下の日伯友好病院(天内ワルテル院長)は11月23日、『草の根・人間安全保障無償資金協力』による乳癌検査機器一式の供与式を行なった。式典には、中前在聖総領事、菊地義治会長、天内院長ら約40人が出席した。
14年に安倍首相が来伯した際に表明した「医療・保健分野における日伯両国間の協力促進」をきっかけに導入が決定。供与された島津製作所製のデジタル乳がん用X線撮影装置は、放射性物質の放出が少なく人体に優しい上、鮮明に映像を捉えることで、乳癌の早期発見が期待される。撮影機を含む医療機器の整備に対し、約167万レアルが供与された。
同院では、毎月約4千件の乳房レントゲン撮影法が行われており、新機材導入によって、患者の待ち時間は短縮され、検査効率が3割近く強化される。乳癌は女性の主要な死因の一つであるが、早期発見・治療によって完治の可能性は格段に高まるという。
式典で挨拶した天内院長は、「これまで以上に病院の活動範囲を拡大しつつ地域の社会に貢献する存在となるよう努力していきたい」として支援に対する感謝を述べた。
中前総領事は「これまで移民に対する長年の福祉支援をしてこられた援協に対してこのような形で協力出来ることを嬉しく思う」と祝辞を述べた。
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