ブラジリア時間11月29日未明に発生した、シャペコエンセ搭乗機墜落事故の影響で、一週間順延された、サッカーのブラジル全国選手権最終節が11日に行われた。
優勝はパルメイラスに決まっていたが、シャペコエンセ対アトレチコ・ミネイロ戦を除く9試合は、11日午後5時にブラジル全土で一斉キックオフとなり、苛烈な順位争い、来年度のリベルタドーレス杯出場権争い、残留争いが繰り広げられた。
この日、最も注目を集めたのは、1部残留争いを繰り広げる、南部の名門インテルナシオナル(インテル)の戦いぶりだった。
サンパウロFC、サントスFC、クルゼイロ、フラメンゴと共に、2部落ち知らずの強豪の座を占めていたインテルは、前節終了まで17位と、2部降格ゾーンにいた。
インテルが残留するためには、最終節でアウェイのフルミネンセ戦に勝ち、16位エスポルチが負けるか引き分ける、もしくは15位のヴィトーリアが大差で負け、得失点差で上回る事が必要と、厳しい状況に置かれていた。
結果的にインテルは、フルミネンセに与えられたPKをキーパーがストップするなど奮闘したが、1―1と引き分けに終わり、ブラジル全国選手権が1971年に正式に発足して以来、初の2部降格となった。
残留争いに次ぐ注目は、上位6位までに与えられる、来年のリベルタドーレス杯出場権を巡る争いで、5位ボタフォゴ、6位アトレチコ・パラナエンセ、7位コリンチャンスの3チームがこれに関わっていた。
昨年はチッチに率いられ、独走で全国選手権を制したコリンチャンスだったが、相次ぐ主力選手の移籍に加え、頼みの綱のチッチまでセレソンに取られ、今年は低迷していた。
それでも、最終節までリベルタドーレス出場権争いに残り続け、アウェイのクルゼイロ戦に勝てば、他チームの結果次第で6位に滑り込む事が出来たが、この日も不安定な守備のほころびを突かれて3失点。2―3で敗れて、3年ぶりにリベルタドーレス杯出場権を逃した。
得点王争いはフレッジ(アトレチコ・ミネイロ)、ウィリアン・ポッチケ(ポンチ・プレッタ)、ジエゴ・ソウザ(エスポルチ)が14得点で並んだ。
ブラジルサッカー界は短いオフに入り、来年1月の各州選手権でまた、熱い戦いが繰り広げられる。(規)
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