2016年はブラジルにとっても激動の1年だったが、8日付G1サイトが、フェイスブックで読まれた記事のデータを基に、この1年間、国内で最も話題となったものを「10大ニュース」の形でまとめている。
1位に選ばれたのは、予想通り、ジウマ前大統領の罷免だ。下院で罷免案が受け付けられたのは昨年12月だったが、今年3月中旬にジウマ氏がルーラ元大統領の逮捕逃れが目的と疑われた官房長官就任を強行した頃から、国民の間で罷免を要求する声が高まった。4月の下院での審議継続承認、5月のテメル暫定政権誕生、8月の上院での弾劾裁判とそれによる罷免決定は、長期にわたって話題になり続けた。
25年ぶりの大統領罷免に押され、本来なら1位になってもおかしくないリオ五輪は2位にとどまった。開催前の運営不安の報道から、はじまってみての成功まで、語るべきことが多かった。
3位は意外や、「ポケモンGO」。子供、いやむしろ大人の方が夢中になっていた携帯アプリでのゲームだが、息詰まる話題の多かった今年のブラジルでは、むしろホッとできる話題だったか。
4位の「カーニバル」は、今年、特に大きな話題があったという意味ではない。だが、リオのカーニバルを中心に、やはりブラジル人にとっては愛すべき行事なのだ。
5位は、コロンビアで起きた、サッカークラブ「シャペコエンセ」の関係者を乗せた飛行機墜落事故。サンタカタリーナ州にある人口20万人の町。シャペコーのローカルチームが、初の南米大会タイトルに王手をかけたのに、選手19人や監督を含む71人が死亡、選手3人を含む6人が負傷した事故は、国際的に関心を集めた。
6位は米国の大統領選挙。ドナルド・トランプ氏当選によるポピュリズムの台頭は国際的な話題となったが、ブラジルでも左翼政権が倒れた直後だっただけに、いつも以上に関心が高かったようだ。
7位はラヴァ・ジャット作戦。現在のブラジルの激震の裏にこの政界スキャンダルがあることは歴然としているが、2014年以降、現在、そして来年以降も確実に話題にはなり続けるはずだ。
8位は「ジカ熱」。罹患後に性交渉し、妊娠しても子供が小頭症になる可能性があるとして、リオ五輪直前には世界中の五輪出場選手も巻き込むパニックも起きた。
9位は英国のロック・スター、デヴィッド・ボウイの死。国際的な話題だが、サンパウロ市の音と映像博物館(MIS)で14年に彼の大展示会が行われたことで、ブラジルでも反応に拍車がかかった。
10位はキューバの政治指導者フィデル・カストロ氏の死。60~70年代の激動の南米を語るには不可欠な存在だが、ルーラ元大統領らの心酔ぶりも話題を呼んだ。
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