新年明けまして、おめでとうございます! すでに、元旦から6つの神社とお寺で初詣をしてきました。今年は本厄なので、少し慎重に行動しようと思っています。
皆様にとって、2017年がご多幸の1年になることを祈念しております。
さて、今話から「腰痛持ちの賢い暮らし方」と題して、3話連続で腰痛から脱却する方法についてお話していきます。ちょっとシリアスな内容ですが、お付き合い頂ければ幸いです。
【人生で最も痛い経験】
昨年の8月、ひどい坐骨神経痛を19年ぶりに味わいました。左側の尻とすねの外側が、なにをしていても激しく痛み、夜も眠れないほどでした。ずっと犬に噛まれているような強烈な痛みです。
若い頃から腰痛持ちで、10代のときに6回もギックリ腰を経験していますが、その頃の痛みと比較すると、今回の痛みの方が遥かに辛いものでした。
どんな治療をしても改善しなかったのですが、1ヵ月くらいすると痛みと痺れは、徐々に消失していきました。
「もう、2度とあんな思いはしたくない」そう思っていたのに、それから1ヶ月も経たないうちに、再び悪夢が訪れたのです。
8月の激痛よりも、さらに激しい痛みで、20メートルも歩くことができなくなりました。コンビニで支払いを済ませる間、痛みに耐えられずにしゃがんでしまうほどの痛みが、尻とすねの外側に拡がりました。
就寝中、何度も痛みで目覚めてしまい、寝不足の日々でしたが「腰痛改善スペシャリスト」という肩書きを背負っていながら、腰痛で仕事を休むわけにもいかず、いつも通り腰痛で悩んでいる人たちの治療を継続していました。
その月の下旬に、エジプトへ旅行に行くはずだったのですが、泣く泣く断念して、病院で20年ぶりにMRIを撮ることにしました。検査結果の画像を見たとき、これが自分の脊柱なのかと愕然としました。
骨と関節が完全に変形し、脊髄と神経根が椎間板ヘルニアにより4カ所で圧迫されていたのです。画像から年齢を推測すると80歳くらいの状態です。
16年間、休まず毎日12時間患者の体を治療してきた結果、自分の体に何が起きていたのか、思い知らされた瞬間でした。そして、この先どうやって、この腰をもたせれば良いのかと考えました。(つづく)
【プロフィール】
伊藤和磨(いとうかずま)1976年7月11日生まれ 東京都出身
メ ディカルトレーナー。米国C.H.E.K institute 公認practitioner。2002年に「腰痛改善スタジオMaro’s」を開業。『腰痛はアタマで治す』(集英社)、『アゴを引けば体が変わる』 (光文社)など14冊を出版している。「生涯、腰痛にならない姿勢と体の使い方」を企業や学校などで講演している。