ホーム | 日系社会ニュース | 橋幸夫、27年振りサンパウロ公演=感謝込めてWILL社主催=収益は4福祉団体に寄付

橋幸夫、27年振りサンパウロ公演=感謝込めてWILL社主催=収益は4福祉団体に寄付

舟木一夫、西郷輝彦とともに「御三家」といわれた橋幸夫

舟木一夫、西郷輝彦とともに「御三家」といわれた橋幸夫

 情報通信業者のWILL株式会社(中井良昇代表取締役、東京本社)主催の『橋幸夫チャリティーコンサートINサンパウロ』が、サンパウロ市の文協大講堂(Rua São Joaquim, 381)で3月5日の正午と午後3時、2回の公演が行われる。

 橋幸夫(73)は日本レコード大賞を2度受賞し、紅白歌合戦に計19回出場するなど、言わずと知れた歌謡界の大御所。1990年の第41回紅白歌合戦では、日系人歌手・マルシアさんとともに出場し、サンパウロ市のオリンピア劇場から生中継で大ヒット曲「いつでも夢を」を熱唱した。それ以来、27年振りの来聖となる。
 候補として挙げられた多くの演歌歌手の中から、「この人ならばコロニアで大変喜んでもらえるはず」として同社が選んだ。実行委員の川添博さんは「青年時代の橋さんの華やかさを感じさせる舞台になるはず」と期待を寄せた。
 まず歌手、作詞・作曲、タレントなどを幅広くこなすシューベルトまつださんが15分程度の前座を務め、その後、橋さんが語りを挿みながら一時間以上に渡って、股旅歌謡など名曲を歌い上げる。各公演は1時間半程度の予定。
 サンパウロ新聞社と藤瀬圭子事務所が企画・構成。本公演運営のため30人ほどで組織される実行委員会を代表して羽鳥裕之さん(WILL社サンパウロ市事務所取締役)、塩野彰さん、篠原俊巳さんらが来社した。

案内のため来社した実行委員会の一行

案内のため来社した実行委員会の一行

 中でも藤瀬圭子さんは「日本からの演出の要求が厳しく責任を感じている」と引き締まった様子で語り、「橋さんの素晴らしいところを存分に楽しんでもらえれば」と語った。
 前売り券は文協、援協、熟連などの各日系団体で20日頃から販売開始。A席150レ、B席100レ、C席80レ。
 WILL社は昨年1月から日系人向けにIPTV電話のレンタル事業を開始。事業展開のため事前調査に当地を訪れた訪問団が、日系社会からの温かいもてなしを受けて感激し、感謝の気持ちを込めて企画されたもの。
 同公演に関る諸経費は全て同社が負担し、公演による収益は資金難に直面している援協など福祉4団体に寄贈される。公演には同社の大倉満会長が出席し、寄付金の授与式が行われる予定。


□関連コラム□大耳小耳

 橋幸夫といえば「いたこのい~たろう、ちょっと見なれば」で有名。この「潮来笠」で1960年にデビューし、そのまま第2回日本レコード大賞新人賞を受賞、「第11回NHK紅白歌合戦」にも初出場を果たした。1962年には吉永小百合とのデュエット曲「いつでも夢を」が発売から1カ月で30万枚、半年後に100万枚突破という脅威の記録を樹立し、第4回日本レコード大賞を受賞した。一時代を築いたその歌声を、3月に久々に生で聴けそうだ。
     ◎
 WILLの基幹商品である『ウィルフォン』。インターネット回線を使った「テレビ電話」。ウィルフォン同士であれば無料通話が可能で、相手の顔を見ながら会話をすることができる。「パソコンは難しい」としり込みする人でも、これなら簡単にテレビ電話ができる。さらに日本のテレビ番組を見たり、同社が開発したカラオケアプリなどで歌の練習もでき、一家に一台あれば、お年寄りから子供まで一緒に楽しむことができそう。今回のチャリティーショーをきっかけに製品が知られれば、もっとコロニアにテレビ電話が普及しそうだ。