2017年新年祝賀会が6日夜、サンパウロ市の文協ビル貴賓室で行なわれ、約220人が集まって新年を祝った。文協など日系5団体による恒例行事には、国際交流基金、各県人会などから代表者が出席。移民110周年に向けた準備の年とあって、関係者から抱負が述べられた。
呉屋春美文協会長は、110周年、ジャパンハウス、JRパス問題などに触れ「何かを得るためには努力が必要。今年も様々な課題を乗り越えられるよう努力していきたい。また、ブラジルの政治経済が回復することを願う」とあいさつした。
中前隆博総領事も110周年に触れ、「成功させるためには日系社会全体の協力が重要である」と呼びかけた。東京に引き継がれた五輪については、両国間のスポーツ交流がより活発になることを願い、「世界のより多くの人に対して日本を発信し、より深い理解と共感を得られるよう努力したい」との決意を語った。
山田康夫県連会長による万歳三唱、コーラス部先導による「一月一日」の合唱で式典を締めくくり、大サロンにて祝賀パーティーが催された。
5月に開設を予定する広報施設ジャパンハウスからは、平田アンジェラ事務局長も訪れた。「ブラジル人を対象に日本の姿を発信するが、当地で独自発展した日系文化も尊重する。また110周年も支えたい」と協力する意思を示した。
呉屋会長によると、110周年の実行組織は1月いっぱいまでに決める予定という。「パカエンブーのような大きな場所で、多くの人に参加してもらいたい」と希望を語った。
非日系の会社員、ルーデス・アマラウさん(56)は「皆が集まれたので6日に変更されて良かった。今年は愛と感謝を忘れず、多くの実りある年になってほしい」と笑顔で語った。