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エジプト人富豪 ナギブ・サウィリス氏、ブラジル大手通信会社Oi社再建に名乗り 「新興国での経験活かす」と語る

 エジプト人富豪のナギブ・サウィリス氏が再来週にもブラジルを訪れし、ブラジル連邦政府と、ブラジルの大手通信会社Oi買収に関する会合を持つと、9日付現地紙が報じた。
 Oi社は654億レアルもの債務を抱え、法的債務処理(会社再生手続き)の最中だ。
 サウィリス氏の提案が受け入れられると、Oi社の経営状況は1年以内に劇的に改善する可能性がある。同氏所有のオラスコム社は、2011年にイタリアのWind社と合併後、急速な成長を達成してきたからだ。
 オラスコム社はサウィリス氏本人が「貧しい人のための通信会社」と定義する通り、リビア、パキスタン、イラク、北朝鮮など20カ国で通信事業を展開し、加入者数世界第6位に成長した。
 サウィリス氏は「私の再建プランが認められたら、本腰を入れて取り組む。これまでの新興国での経験を活かし、Oi社の過去の過ちを正し、進むべき正しい道につかせる」とした。
 ブラジル政府がサウィリス氏の提案に二の足を踏んでいる理由は、同氏の投資が長期であることだ。米誌フォーブスによると同氏の所有資産は37億ドルで、同氏はOi社に2億5千万ドル投資すると確約している。また、同氏と関係のある外国企業がさらに10億ドルを投資するという。サウィリス氏個人のOi社への資本参加率は10%となるが、同社の運営はオラスコム社が行うという。
 再建案の第一歩は、議会による規制の枠組み変更とOi社が電気通信庁(Anatel)相手に抱える罰金の再交渉だ。「これがうまくいけば、我々はブラジル内で競合しているTIM社との合併を考えている」と語る。