11日、サンパウロ市のバスと地下鉄や都電(CPTM)との乗継料金が、7日までの旧料金の5・92レアルに引き下げられた。11日付現地紙各紙が報じている。
乗継料金の6・80レアルへの引き上げや、月極ならびに24時間限定のビリェッテ・ウニコの料金変更などは昨年12月31日に発表され、今月8日から実施予定だったが、6日にサンパウロ州地裁が「ドリア・サンパウロ市長の公約に反する」「市の中心から離れた生活者に不利」「インフレ率を大きく越える値上げ」を理由に、差し止めを求めていた。
だが、「差し止め請求を受け取っていない」ことを理由に、市と州がこの命令を無視し、8日から値上げに踏み切った。
サンパウロ州地裁からの通達はジェラウド・アウキミン・サンパウロ州知事が不在だったために届かなかったが、10日に再度通達が送られた上、サンパウロ州地裁が再度、差し止めを命令。10日夜、サンパウロ州とサンパウロ市が共に、11日から旧料金に戻すことを公表した。
サンパウロ州政府は、この値上中止で、年間2億2千万レアルの損失を受けることになると説明した。
やはり8日に6・10%値上げした、サンパウロ市とABC地区をつなぐEMTUのバスにも差し止め命令が出ており、13日から旧料金に戻る。