【既報関連】ミナス・ジェライス州保健局が12日、同州内で黄熱病感染が疑われる患者の数が3日間で5倍に増え、110人に達したと発表。13日には州知事が非常事態を宣言したと13日付エスタード紙やG1サイトが報じた。
黄熱病感染が疑われる患者と死者は、9日現在の23人と14人から、110人と40人に急増した。5日現在は12人と5人だから、患者は1週間で10倍増だ。12日までに、患者110人中20人、死者40人中10人からウイルスが検出されている。
ウイルスが検出された死者数は、ラダイーニャとピエダーデ・デ・カラチンガ各3人、ウバポランガとイパネマ、イタンバクリ、マラカシェタ各1人だ。感染が疑われる患者や死者、同じ条件のサルの届出があった市は21市に上る。
同州では、農村部や新林地帯の保健所などに、予防接種のための長蛇の列ができている。保健省は今週、73万5千回分のワクチンを追送した。
この状態を受け、ピメンテル州知事は13日、コロネル・ファブリシアノ、ゴヴェルナドール・ヴァァダーレス、マニュミリン、テオフィコ・オトニの各地域(全152市)は非常事態との宣言を出した。
黄熱病は農村部や森林地帯に多い蚊が媒介し、寒気や高熱、内出血、背中の痛み、疲労感などの症状を呈す。治療が遅れると多臓器の機能低下が起き、致死率は50%近いといわれる。
11日付G1サイトによると、サンパウロ総合大学のエドゥアルド・マサド氏は「農村部などでの流行は予測済みだったが、黄熱病が市街地に及べば、デング熱やチクングニア熱、ジカ熱以上の惨事を招きうる。我々は時限爆弾の上に座った状態だ」と語っている。
黄熱病感染は12月~5月に起きやすく、7年位の周期で流行を繰り返す。最後の流行は08~09年で、全国で51人の感染が確認された。
なお、ミナス州ジアマンチナ地方では、マラリア感染者も6人確認されており、注意が呼びかけられている。