サンパウロ人文科学研究所(本山省三理事長)は移民史料館と共催で、日系社会やブラジル社会に貢献した日系人の記録を掘り起こす「コロニア今昔物語」シリーズを19日午後6時から、文協ビル内の同館(Rua Sao Joaquim, 381)で開催する。
昨年11月から開催されていた移民の祖、水野龍の特別企画展が今月末にフィナーレを迎える。その時期に合わせ、第19回目を迎える今の今昔物語は、水野龍にまつわる2部構成の講演が準備された。
第1部は、スザノ福博村会顧問の大浦文雄さんによる『水野龍展と私―その上を流れた人々』。70年代に当地初と思われる水野龍の企画展をスザノ市で開催。それ以降、コロニア中枢での実施を期待していた。その間の経緯を回想しながら、水野龍がコロニアに残した影響について講演する。
第2部は、若林あかねさんによる『カフェーパウリスタに魅せられて』。水野龍はブラジルコーヒーの普及のため、カフェーパウリスタを大阪に開店したことでも知られる。関西に残る歴史建造物の映像を保存する若林さんが、昨年9月にその店舗の建造物が解体されたことを機に、カフェーパウリスタの伝道師とまで自称するようになった経緯について講演される。
問い合わせは人文研(11・3277・8616/午後2~6時)まで。