【既報関連】ミナス・ジェライス州保健局が18日、黄熱病感染が疑われていた死者53人中、7人が黄熱病で死亡した事が確定したと発表したと18日付伯字紙・サイトが報じた。17日現在で、同病感染が疑われる患者は184人、死者は53人に増えていた。
同州保健局の発表は、パラー州エヴァンドロ・シャーガス研究所から、一次検査でウイルスが検出された人の感染を確定する二次検査の結果報告を受けて行われた。
黄熱病が死因と確定した死者は既に、16年の全国の黄熱病による死者数の5人を上回った。同州ではまだ、46人の死因確定作業中だが、22人からはウイルスが検出されており、09年に複数州で黄熱病が流行した時の死者17人を超える可能性が高い。
黄熱病感染が疑われる患者や死者は、同州東部や渓谷部(ジェキチニョニャ並びにムクリ)、森林部で発生している。同州政府は同地域の152市を対象に非常事態を宣言しており、保健省に200万人分の予防接種ワクチン追加を要請した。
市街地で繁殖し、デング熱などを媒介するネッタイシマカも黄熱病を媒介するが、同州ではまだ、市街地での感染例は報告されていない。
また、同州との境の森林地帯でサルの死体が発見されていたエスピリトサント州でも同病感染が疑われる患者が2人発生しており、保健所などでは予防接種希望者が長蛇の列をなしている。
保健省は18日、ミナス州とエスピリトサント州の関係者とビデオカンファレンスを行い、今後の対策を協議した。
なお、サンパウロ州マラポアマ(サンジョゼ・ド・リオプレット地方)でも13日にサルの死体が発見されており、予防接種を希望する住民が保健所に殺到している。
ただ、黄熱病の予防接種は生ワクチンのため、免疫能力が落ちている人は、本当に必要と判断された時以外は接種を見合わせた方が良いようだ。