【既報関連】14日と19日の暴動で計28人の死者が出て、現在も不穏な状況が続いているリオ・グランデ・ド・ノルテ州アルカスス刑務所で27日、武器等の不法な所持品の有無を調べる作業が行われたと同日付現地紙サイトが報じた。
27日朝6時半からの内部捜査は、サンパウロ州を拠点とする犯罪者組織の州都第一コマンド(PCC)関係者がいる第4、5棟で行われた。内部捜査を担当したのは、25日夜同州に着いた、連邦刑務所職員などからなる特別作戦チーム78人と、リオ・グランデ・ド・ノルテ州軍警の特殊作戦実行部隊(GOE)だ。
フェニックス作戦と名付けられた内部捜査は、法務省が派遣した刑務所内での特別作戦チームの初仕事だ。
リオ・グランデ・ド・ノルテ州州都のナタル市近郊にあるアルカスス刑務所は、14日の暴動で26人、19日の暴動でも2人の死者が出、脱走も繰り返されている。特に、19日の暴動時のビデオから、火器を持っていた囚人がいた事が明らかになり、早急な対策が求められていた。
この日の内部捜査で押収された不法な所持品類は、拳銃1丁と500本以上の刃物、携帯電話、麻薬だった。
同州保安局によると、フェニックス作戦では、刑務所内の統制を取り戻し、管理者が常駐する体制を作ると共に、所内の再構築や改修も行う予定で、その期限は30日間としている。
GOEのメンバーは午前9時頃に退所したが、刑務所内特別作戦チームは、GOEと入れ替わるように届いた建築資材で改修作業を始めた。
連邦政府が派遣した3軍の兵士と軍警は、これと並行して、ナタル市内の巡回警備を強化した。
27日は、6日の暴動で33人の死者が出た、ロライマ州ボア・ヴィスタのモンテ・クリスト農業刑務所でも、軍警170人と囚人護送なども担当する戦術的介入グループ(GIT)20人、刑務所職員20人に陸軍兵というグループが、不法な所持品の有無などを調べる内部捜査を行った。