ユーチューブ上の自分のチャンネルで脳腫瘍の治療情況を語りはじめ、ブラジル中で話題を呼んでいた少女、ロレーナ・レジナートちゃん(13)が26日、化学療法を終え、癌が消失したと視聴者に伝えた。
サンパウロ州ジャウー市在住のロレーナちゃんは2年前に脳腫瘍を宣告され、治療のために全身の毛を失った。かなり苦しい化学治療を強いられたロレーナちゃんだったが、16年3月、自らの闘病生活を前向きに明るく報じたユーチューブ・チャンネル「カレッカ(ハゲ頭)TV」をはじめると、一躍、ブラジル国民が注目することとなった。
放射能療法や手術などの影響で毛が抜け、やせ衰え、歩行も困難になったというロレーナちゃんが、それ以前とは全く違う、甲高くゆっくりしたしゃべり方になったにも関わらず、物怖じせずにユーモアを交え、明るく語りかける姿は、強い共感を呼んだ。また、彼女の動画は世界中の人々に感動を与えてきた。
最初の動画は現在までの9カ月間で再生回数380万回を記録するほど話題となり、チャンネルへの登録者も100万人を越えた。同年7月には著書『ソーニョ・デ・ロレーナ(ロレーナの夢)』を発表し、テレビのトーク番組にも出演した。
そんなロレーナちゃんの大きな夢が、この1月にかなった。化学治療の結果、癌が消えたのだ。ロレーナちゃんは「カレッカTV」の公式フェイスブック・サイトに母親と2人で写った写真を掲載し、「エウ・エストウ・クラーダ(私、治ったの!)」と宣言して、その喜びを伝えた。「この病気になったとき、もうこの世が終わったような気になって、余生を生きてるような思いだったんだけど、それが終わったの。ひと安心だし、家族も大喜びよ」とロレーナちゃんはつづった。
ロレーナちゃんの今後だが、徐々に社会生活へ復帰できるようリハビリを行う予定だ。すでに病院内で勉強ははじめているが、当面は歩行と、言語発話の訓練を行うという。(27日付G1サイトより)
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