ミナス・ジェライス州中心に、ブラジルを襲っている黄熱病の勢いが止まらない。1月30日のブラジル保健省の発表によると、黄熱病感染が確認された人数は、死者49人を含む120人となり、3日間で19人増えたと1月31日付現地紙が報じた。
今年の感染者数は、1980年の統計開始以来最大だった、1983年の感染者数83人を4割以上も上回っている。黄熱病感染が疑われ、現在検査中の例も623件あるため、感染者数がさらに増える事は確実だ。
アルトゥール・チメルマン、ブラジル・デング熱・アルボウィルス協会会長は、「情報が足りなくて、正確な感染規模が把握できない」と検査の遅れを批判した。
黄熱病感染は、ミナス州に集中している。同州では黄熱病感染が疑われる症例が712件報告され、109人が黄熱病と確認されたが、584件はまだ調査中だ。黄熱病が死因だったか検査中の死者も58人いる。
ブラジル全体では、黄熱病で死亡した疑いがあり、検査中のケースは64件ある。
エスピリトサント州では感染が疑われる例が39件報告され、5件で感染が確認された。感染が確認された患者の1人は既に死亡している。
サンパウロ州では黄熱病による死者の数が先週までの3人から、6人に増えた。新しく確認された3人の内、2人はサンパウロ市在住者で1人はパウリニア市在住だった。3人ともミナス州で感染したという。
1月30日のサンパウロ州保健局の発表によると、同州ではまだ17件が黄熱病の疑いで検査中だ。その内4件は、同州内陸部のアシス、バウルー、ボツカツ、サンジョゼ・ド・リオ・プレットの各市で感染した可能性がある。