ドナルド・トランプ米大統領が1月23日に環太平洋貿易協定(TPP)からの離脱に関する大統領令に署名した8日後の1月31日、ブラジルとアルゼンチンが共同で、日本、カナダ、太平洋諸国との関係強化を望んでいると発表した。
ブラジルのマルコス・ペレイラ産業通商サービス相と、アルゼンチンのフランシスコ・カブレラ生産相が会談した後、ブラジル通商局長のアブラン・ネット氏は、「ブラジルはアルゼンチンとの協力のもと、米国離脱後のTPP加盟予定11カ国(豪州、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナム)との貿易協定締結を目指す」と語った。
同局長は「ブラジルはメキシコとの間で6回に及ぶ通商交渉を行っており、チリ、コロンビア、ペルーとも、サービスの輸出入や購買、投資などの関税対象外貿易について交渉を持っている」とした。
1月31日付ブラジル現地サイトは、市場関係者の多くは、TPPは米国離脱で瓦解するだろうと見ているが、他のTPP諸国は米国抜きでの貿易協定継続のために連携をとり始めている。
ブラジルにとってアルゼンチンは3番目に重要な貿易相手国で、ブラジル製造業にとっては2番目の輸出相手国だ。マクリ大統領は7日にブラジルを訪れ、テメル大統領と会談の時を持つ。
テメル大統領は昨年8月31日に大統領の職に就いた後、10月にアルゼンチンを訪問しているが、マクリ大統領がブラジルを公式訪問してテメル大統領と会談の時を持つのはこれが初めてだ。(1月31日付アジェンシア・ブラジルより)
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