移民百周年に向けて、州内の日系団体が一つに統合され、結成から十年を迎えたパラナ日伯文化連合会。「もう一度大きな祭典を!」との西森下議の呼びかけに、会場も熱気を帯びた。
だが十年前と比較すれば、連合傘下に70以上あった支部は55まで減少した。「小さな町では、活動継続が困難。合併で生存を試みる団体もあるが、なかなか厳しい」と関係者は漏らす。
それを聞き、以前とある婦人会が解散に当たって積立金を寄付するため憩の園を訪れたのを思い出した。パラナの場合は、目が行き届いているからこそ現状が分かるが、サンパウロ州ではそんな数字すら聞いたことがない。
110周年はサンパウロ州でも地方団体が協力を深め、結束する機会になる。皇室の方を立派にお迎えし、地方の日系社会が普段以上の力を見せることができれば、ブラジル人の関心をさらに引き付け、消滅しそうな団体を活性化させる糸口にもなるはずだ。(航)