1日にサンパウロ市を襲った豪雨は各所で倒木や洪水を引き起こし、東部では負傷者も41人出たと2日付現地紙が報じた。
「凄い音がしたから外に出てみたら、現実離れした光景だった。道はまるで川のよう、人の頭だけが表に出ていた」―。ロドリゴ・セヴェリーノさんは、市東部の川の氾濫で、医大生が新入生歓迎のパーティーを開いていた農園の壁が倒れ、41人の負傷者が出た前後のシーンをこう振り返る。
この1月は過去75年間で4番目に降水量が多く、サンパウロ市では1日平均26・9件、計833件の倒木を記録した。
特に目立つのは1月26、27日で、132件の倒木があった。この両日の倒木は、通常の雨のせいではなく、強風や、短時間に局所的に降る集中豪雨によるものが多かった。
強風と集中豪雨は、15年1月にも多くの倒木を引き起こした。同月の雨量は156・2ミリで、今年1月の雨量453・8ミリのほぼ3分の1だったが、倒木は1013件起きた。
サンパウロ市緑化環境局のジルベルト・ナタリーニ局長は、「最新データは14年のもので、街路樹の数は65万本。内3割が、ケアが必要と見られている」と語った。同局長は今年中に、市内の街路樹の状態を調査する意向だ。
サンパウロ市緑化環境局とヴィラ・マリアナ区役所は1月31日、樹木40本の状態を断層映像で調べる検査を試験的に行った。
今回の検査と機材はAMGエコロジア・アプリカーダ社が無償提供したが、検査は通常1本あたり2千レアルかかり、撮影装置は13万レアルかかる。
同局長は「市が持っていない技術を使った検査を試してみた。目視以外の方法での検査が有効と判断したら、装置の導入も検討する」とした。
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