ブラジル連邦政府は6日、持ち家政策「ミーニャ・カーザ、ミーニャ・ヴィーダ」に申し込むことのできる所得上限を拡大すると発表した。6、7日付現地各紙・サイトが報じた。
連邦政府は、2017年に61万件の住宅契約を結ぶことを目標としている。「ミーニャ・カーザ、ミーニャ・ヴィーダ」は所得レベル別に1層、1・5層、2層、3層の四つに区分される。それぞれには世帯所得の上限が定められており、1・5、2、3層の三つで上限が拡大された。最大所得レベル層である3層の新しい月収上限は9千レアルとなった。
「この変更によって、ミーニャ・カーザ、ミーニャ・ヴィーダ』に申し込める人が増え、中流階層も対象に含まれるようになる」と、ジオゴ・オリヴェイラ企画相は語った。
「ミーニャ・カーザ、ミーニャ・ヴィーダ」の拡大には85億レアルの財源が必要で、住宅政策費の予算は644億レアルから729億レアルに拡大するとジオゴ・オリヴェイラ企画相は発表した。
同相によると、85億レアルの内の多くは勤続期間保障基金(FGTS)の融資から来る。FGTSは「ミーニャ・カーザ、ミーニャ・ヴィーダ」の申し込み者に71億レアルを融資し、12億レアルを補助金として出す。政府負担は僅か2億レアルで、予算の大枠への影響は少ない。
連邦政府はまた、世帯所得が月額1800レアルまでの1層向けプランで17万件、2600レアルまでの1・5層向けプランで4万件、4千レアルまでの2層向けプランと9千レアルまでの3層向けプランを合わせて40万件の契約を見越している。
FGTSの管財委員会は、「ミーニャ・カーザ、ミーニャ・ヴィーダ」の住宅契約者によるFGTSへの融資返済が、最大12回まで遅れることを認める新規定を承認した。この規定は当面、今年いっぱい有効だが、その後は同委員会が適用期間を延長するか、再検討する。
連邦政府が労働者の生活苦解消策として昨年12月に発表した、FGTSの引き落とし解禁は3月から始まるが、FGTSは、この政策はMCMV利用者への融資を妨げることにはならないとしている。
MCMVに申し込める所得上限を引き上げ、その財源の一部をFGTSが補助するとの施策は、国家通貨審議会(CMN)での審議が必要だ。