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ブラジルの自動車メーカー=カーニバルに長期休暇?=1月の生産増にも関わらず

 ブラジルの1月の自動車生産台数が昨年同月比で17%増えたと報じられた翌日の7日、国内の自動車メーカー各社が、カーニバルを利用して生産調整を行う意向を表明し始めたと8日付エスタード紙が報じた。
 6日に行われた、乗用車、小型商用車、トラック、バスを含む自動車の生産台数が17%増加という報道は、第1四半期の業績改善を期待させるものだった。
 だが、それにも関わらず、サンパウロ州サンカエターノ工場での生産を今月27日から3月27日までの1カ月間停止すると発表したのはGMだ。
 同社は昨年の自動車販売台数が前年より10・8%減った事を生産調整の理由としているが、業界全体の売上は20%落ちている。また、この1月も、業界全体が昨年同月比5・2%の販売減となったのに、同社の業績は2%増で、比較的順調な方だ。
 だが、GMは、8日から業務に戻るはずだったレイオフ対象者754人についても、レイオフ期間を4月19日まで延長する事を決めている。サンカエターノ金属労組によると、同社は当初、対象者を解雇する予定だったが、譲歩したという。同社では近日中に希望退職者を募る予定だ。
 GMは先週、サンジョゼ・ドス・カンポス工場の従業員2200人が2月13日から3月2日まで集団休暇に入る事も発表している。
 GMは7日、昨年の世界全体の売上は15年比2・7%減の94億3千万ドルだった事も発表した。同社によると、南米での売上は4億ドルの赤字だったが、赤字額は15年より2億ドル減った。ブラジルは南米の売上の60%を占めている。
 フォルクスワーゲンでは、サンベルナルド・ド・カンポ工場を2月22日から3月5日まで休みとし、フィアットは、ミナス州ベチン工場をカーニバルの週、完全休業とする意向だ。