先日、サンパウロ州の地方都市マリリアを訪れた際、文協運動場に六つの大野球場があり、宿泊施設や食堂も完備、遠征用バスも保有していると聞き、圧倒された。同野球チームは全伯最強だという。
さらに、市役所や小学校と提携し、無料バス運行や道具貸出、遠征費用の無償提供や補助まで行うというから驚く。だから、貧困層の家庭も安心して子供を預け、非行防止に一役買っている。社会が一体となって、地域の子供の躾ける。
日本では八百万の神が見守っているという考え方があるから、どこにいても「お天道様が見ている」という意識が働き、悪行を自制する。だから世界一治安の良い国になった。治安問題にも日本的な考えは役に立つ。
野球を通じて礼儀や、日本的な考え方を身につけさせ、地域社会との連携を強めて、皆で子供を育てていく。そんな「モデル」を広げていくことでもっと大きく貢献できそうだ。(航)