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 日本最古のブラジル情報誌、日伯協会(三野哲治理事長、兵庫県神戸市)の会報『ブラジル』第974号(季刊)が1月に発行された。昨年11月の同協会創立90周年記念式典の写真グラフが目を引く。今年は「神戸開港150周年」であり、その関連記事も。神戸港は1868年1月1日に開港して以来、外国文化を受け入れる最先端であると同時に、移民送り出し港だった。昨年8月に急逝した黒田公男同協会理事の追悼文も興味深い。サントス上陸記念碑に対応したものを神戸港にも建ててほしいと、ブラジル側から要請を受け、黒田氏が一肌脱いで2年後に建立。笠戸丸が出港した4月28日午後5時55分に除幕式を行い、港に停泊中の全船舶が一斉に汽笛を鳴らすように手配したとか。移民に関する想いを共有できる日本側人材は実に貴重だと痛感する逸話だ。