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保守系女性キャスターがツイッターで騒動=人気俳優たちを罵倒し

 国内2番目の規模のテレビ局、SBT局の女性キャスター、ラケル・シェヘラザーデが13日、自身のツイッター上で人気俳優らを罵倒し、物議を醸した。
 シェヘラザーデはこの日の夜、自身のツイッター上で国際的な俳優でもあるヴァギネル・モウラやグローボ局の主演級女優のカミーラ・ピタンガ、人気コメディ俳優のグレゴリオ・デュヴィヴィエル、他にもレアンドラ・レアル、ビアンカ・コンパルト、マルコス・パルメイラと、計6人の有名役者の顔写真を載せ、そこに「役者の政治についての発言など、何の役にも立たない」と書き、さらに「役立たずのばか者たち」とまで書いた。
 この投稿は読者の怒りを買い、コメント欄に長い投稿の列ができ、800ものシェアを得たが、同時に2千を超える「いいね」を獲得した。
 ブラジルの場合、芸能関係者は圧倒的に左翼が多く、前政権の労働者党(PT)の支持者が大半だ。彼らはPTがラヴァ・ジャット作戦などの汚職でイメージを急落させ、ジウマ大統領の罷免問題にまで発展する様子を、「これは右翼たちの陰謀」と批判。警察の捜査による証拠が次々とあがる最中でも「クーデター反対」と主張し続けたため、国民の強い反感を招いていた。
 芸能人たちには、「ルアネー法」という法律により、文化省からの助成金が出されていたが、前政権での不正運用も疑われている。
 シェヘラザーデを支持するのは、こうした左翼への不信感を抱いている人が多いが、彼女自身の言動がトラブルを巻き起こすことも頻繁だ。
 2014年には、窃盗をした仕返しの懲罰として、奴隷制時代の黒人の格好を公の場でさせられて人権問題となった少年に関し、「悪いことをしたのだから」とそれを擁護する発言をして、担当番組降板の危機を迎えたこともあった。
 また、熱心な福音派キリスト教信者の彼女は同系の保守派政治家の支持者で、ジウマ大統領を罷免に追い込みながら、ラヴァ・ジャット作戦での収賄容疑の数では政治家の中でぬきんでており、「国外の隠し口座などない」と嘘をついたことなどで下院議長を免職された上、議席も剥奪されたエドゥアルド・クーニャ被告に同情的な報道をしたことで知られている。同氏が罷免された直後には、涙まで流したことが報じられている。
 さらに、アメリカのドナルド・トランプ大統領の政策を評価している人物でもある。(14日付UOLサイトより)