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《サンパウロ市》黄熱病ワクチンが不足?=月末までに分配予定も

 拡大の様相を見せる黄熱病に対し、サンパウロ市の医療機関でワクチン不足が起きていると17日付エスタード紙が報じている。
 同紙記者が市内10カ所の保健所(USB)を訪れたところ、サンタセシリア(西部)やカンブシ(南部)、オラトーリオ(東部)では、接種を受けられるのは、ミナス州など、黄熱病感染の危険性の高い地域に行く予定の人に限定されていた。また、パルケ・サンルカスではワクチンの在庫がなかった。
 また、同紙が調べた研究所では10カ所中9カ所が在庫ゼロだった。民間の医療機関での予防接種は130~247レアルかかる。
 サンパウロ市保健局によると、既に3万回分のワクチンを受け取っており、保健所のワクチン在庫は週明けには正常化するはずだという。
 民間の医療機関でのワクチン不足も需要の急増が原因だが、月末には、サノフィ・パスツール研究所が市内371の医療機関に納入するために輸入手続きを行ったワクチンが到着することになっている。
 今月はカーニバルの本番を迎え、州内外の感染危険地域に旅行する予定の人もいる。また、州外からの観光客も増え、ウイルスが持ち込まれる可能性もゼロではない。
 16日現在の全国の黄熱病感染者は、死者88人を含む253人で、サンパウロ州でも4人が罹患、6人が検査中だ。全国では、死者108人と感染が疑われる患者885人の検査が続けられている。