黄熱病が流行しているミナス・ジェライス州東部でデング熱が疑われる症例が増え、農村部のみだった黄熱病の都市部拡散を懸念する声が出ていると18日付フォーリャ紙が報じた。
違う蚊が媒介する病気が混在しているのは、ノヴォ・クルゼイロとセトゥビーニャだ。
人口3万1千人のノヴォ・クルゼイロでは、黄熱病が疑われた患者89人中、18人の感染が確認された。デング熱感染が疑われる患者も13日現在で33人いる。
同市住民は大半が黄熱病の予防接種を受けているが、デング熱と黄熱病を初期症状で見分けるのは難しく、黄熱病が騒がれ始めた頃はデング熱との誤診例が続いた。今は逆に、ここ1週間で黄熱病ではなかったと診断された患者5人がデング熱の検査を受けている。
また、16年10月の検査でネッタイシマカのボーフラが発見された箇所は4・6%だったが、今年1月は8%(どちらも流行の危険性が高い数値)に増え、デング熱流行が懸念される。
他方、黄熱病感染が疑われる患者29人中、6人の感染が確認されたセトゥビーニャでは、デング熱感染が疑われる症例が91件報告されており、その内の19件で感染が確認された。
デング熱より重症化し易く、致死率も45%と高い黄熱病は、全国で死者89人を含む236人の感染が確認され、882人が検査中だ。感染患者や死者の86%はミナス州在住者で、前記2市でも9人が死亡した。
これまでに黄熱病感染が確認された患者や死者は、農村や森林で繁殖するアエマゴグスやサベテスと呼ばれる蚊が媒介していたが、ネッタイシマカが黄熱病ウイルスに感染すれば、黄熱病が市街地に拡散しかねない。リオ州で昔起きた黄熱病の大流行はネッタイシマカが媒介しており、ネッタイシマカが黄熱病を媒介する事態が起きれば、デング熱同様、同病が市街地で一気に拡散する可能性が高くなる。
そういう意味で懸念されるのは、2月上旬に州都ベロ・オリゾンテやコンタージェン、ベチンで黄熱病に感染したサルの死体が発見された事だ。ベロ市の公園はサルの死体発見後に閉鎖され、地区住民には改めて黄熱病の予防接種が促された。